【第十八回】動画収録の巻

 売り場の全体像と具体像が見えてきて、これをどう告知していこうかと相談する中、「偏愛チームの思いを伊勢丹チームが、伊勢丹チームの思いを偏愛チームが動画で撮ろう!」ということになった。

そして8月16日、まずは偏愛チームの収録ということで、今回のイベントに協力してくれたポパイウェブの宮本賢くん(この呼び名がピッタリ)と私のトークを行った。本当は、ポパイウェブの「移動式編集部」と名づけられたクルマ(編集部の拠点をこのクルマに置くというユニークでおもしろい試み)で行うはずだったが、車高がほんの少しだけ駐車場の規格に合わないこと、猛暑過ぎて駐車場での撮影が少し危険なことから、急遽、ミーティングルームでの撮影に――皆さん、この移動式編集部、めちゃくちゃかっこいいので、是非、記事を見てみてください(https://popeyemagazine.jp/post-97643/)。

 宮本くんと私がそれぞれの偏愛について、伊勢丹のGUIDE担当の土屋亘さんが聞き手になってトークするという段取りだった。が実は、私は人前で話すのが苦手で物凄く緊張する「たち」。それが宮本くんのやわらかいキャラのおかげと、土屋さんのナチュラルな聞き方のおかげで、リラックスしたおしゃべりになれたのがありがたい。

 宮本くんが紹介してくれたのは、新潟で出会ったデコイ。そう、あの鳥をかたどった置物(そのルーツやこだわりぶりはトークを聞いていただければ)で、実物を持参しながらのお話は、聞き入ってしまうおもしろさに満ちていた。

 私が紹介したのは、故郷新潟で、シルクを中心としたソックスやインナー、ウエアを展開している「ドレスハーセルフ」。長年、愛用している品々で、私の偏愛は「郷土愛」。

 こうやって、それぞれの偏愛をおしゃべりするって何で楽しいのだろう? そこに「えっ、そうなの?」「ふーん、なるほど」というおもしろさがいっぱいあるから――偏愛ってチャーミングと改めて感じたトークだった。