【第十六回】 実録偏愛百貨店 商品が見えてきたら‥‥の巻
今回の打ち合わせは、具体的な商品やコラボの可能性についてのディスカッションだった。前回の打ち合わせで候補として挙がっていたものの中から、実際の商品がいくつか、サンプルとして登場――画面で見ていたものが、「ほんもの」として現れると、やっぱり迫力が違ってくるし、ワクワクする。
ぬいぐるみ関連では、偏愛チームのアルちゃん(佐々木在)が大好きな領域。登場したサンプルへの対応ぶりが素晴らしくおもしろかった。
目がキラキラして、触れる手つきにも愛情がモリモリ――聞かずとも語り始めた内容がマニアックでチャーミング! 半分くらいは「えっ、ぬいぐるみに触れる時ってそう言うことなの?」と初めて聞く話なのだが、そこも含めて人を魅了してしまう何かがある。やっぱり偏愛って、人も周囲も楽しくしてくれるものと実感する場面だった。
一方で、今回のイベントでは、「他の売り場のお客さまに5階まで足を運んでもらう」「普段はあまり百貨店を訪れない人にも来てもらう」といった、そもそもの課題があって、そこを忘れてはならない。
自分たちが好き勝手に売り場を作るのではなく、目的や課題を踏まえた上で、それをおもしろくやっていこうというのが「偏愛百貨店」の方針だから――。
だから、その後もディスカッションは続いた。「スイーツを置いてみたら」「本を参加させたら」「ファッションっぽいものも加えたら」と、実験的なアイデアを出し合っては、実現性の高い方向に知恵を絞ってみる。
「いいね」となってきたら、今度はどうやったら実現できそうかを話し合う。「できるかもしれない」「できそう」というタイミングは、どういう仕事でも一番楽しいところだと思う。そうやって、またいくつか宿題が生まれ、次回までに各自が進めていくことでミーティングは一段落。
終わった後、ミーティングしたten.incのお庭が素敵なので、そこでメンバー全員で記念撮影を! 青々しい木々のように、このプロジェクトも育っていってくれますように。