【第五回】ビームスジャパンとのコラボイベント、ソワソワ様子を見に行く!の巻

「偏愛百貨店」の初出店であるビームスジャパンとのコラボが幕を開けました。何しろ、初めてのプロジェクトだったこともあり、愛情モリモリ! わが子が世に生まれ出たような感じです。だからもう、気になって気になって――会期中、こっそり(そんなにこっそりでもないのですが。気分としてはこっそり)、のぞきに行きました。

ある時は、お客さんが立ち止まって接客を受けているので、シメシメと思ったり、ある時は、誰もいなくてがっかりしたり、ある時は、ショップスタッフで映像にも登場してくれた藤居さんとおしゃべりしたり――。少しは反応があったのか、どんな反応があったのか、ドキドキでした。

会期の真ん中くらいの土曜日のこと。気になっていたカーディガンと、お薦めしてくれたショップスタッフの加藤さんにお会いしようと、3階の売り場を訪れたのです。加藤さんはお休みで残念だったのですが、映像で紹介したカーディガンは完売したとのこと。「偏愛百貨店」が少しはお役に立ったと嬉しくなるとともに、手に入れられなくてがっかりでした。そして「お祝い気分の記念に何か買わねば!」と、隣りにあった「ミュベール」とミッフィーのコラボバッグを手に入れ、コトコトした気持ちで家に向かいました。

私が声をかけ、参加してくれたブランドからも、嬉しいお便りが届きました。新潟県加茂市で、超こだわりのボーダーニットを作っている「G.F.G.S.」の小柳さんは、今まで接点がなかったお客様から反応があって嬉しかった(小柳さん、まさに偏愛なんです)。繊細で手の込んだソックスを展開している「COQ」の梶原さんからも、手に取ってくれたお客様がたくさんいて、ウェブでは伝わり切れないデザインのこだわりが、感じていただけたとありがたいお言葉。

物書きをしていくつくづく思うのは、作り手の思いやこだわりが、もっと伝わったら、価値がしっかりわかるということです。そこが伝わり切れていないことが、物凄くもったいない! だから物書きとしては、そこをやりたい!と続けてきたのです。「偏愛百貨店」でも、もっと伝えていきたいし、そこは少しだけお役に立てるかもと、力を得た気分でした。